香川県立保健医療大学

臨床検査学専攻(博士後期課程)のポリシー

入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)

本学臨床検査学専攻博士後期課程では、基本理念・目的を達成するため、次のような資質を備えた人を求めています。

  • 臨床検査学の高度な専門知識と科学的検証能力の獲得に強い意欲を有する人
  • 臨床検査学領域における問題解決能力を備え、独創的な技術基盤の構築に向け強い意欲を有する人
  • 基本的な英語力を更に高め、国際専門誌の読解力や投稿への強い意欲を有する人
  • 臨床検査学領域における教育者・研究者を目指す人

教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)

保健医療学研究科の教育研究理念、臨床検査学専攻の教育目的に則って、臨床検査学の学術的基盤に基づいた高度な専門性と学際性とのバランスを図り、研究領域における教育・研究の深化と発展を目指し、さらにこれを科学的に究めて新規かつ独創的な研究成果を発信できる人材、すなわち、臨床検査学の高度な専門的能力と広範な専門知識、更に科学的検証能力を備えた人材を育成するために、以下のような方針に基づいてカリキュラムを編成する。
臨床検査学専攻は、病態機能検査学及び病因解析検査学の2領域で構成する。
「専門共通科目」、「専門科目」と「臨床検査学特別研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」で構成し、「専門共通科目」は、1年次の前期に、臨床検査に関する幅広い研究テーマの研究課程における研究方法論を学修する1科目(「臨床検査学研究方法論」)を必修科目として、「専門科目」は、後期に高度医療専門職に必要とされる能力の獲得を目指し研究領域の教育研究について学修する4科目を選択科目として配置する。選択科目として、病態機能検査学領域では「病理病態検査技術論」と「神経生理機能検査技術論」の2科目を、病因解析検査学領域では「病原因子解析検査技術論」と「遺伝子検査技術論」の2科目をそれぞれ配置する。「専門共通科目」必修2単位、「専門科目」選択2単位以上の計4単位以上の修得とする。さらに個々の研究テーマについて独創的な視点から、研究仮説及び計画の立案、実験・解析・考察、仮説の立証を通して学位論文を完成させる、「臨床検査学特別研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」は、3科目6単位の必修科目として配置する。

  • 「臨床検査学研究方法論」は、臨床検査に関する幅広い視野を有する教育者・研究者を育成するために、臨床検査に関する幅広い研究テーマに関する質の高い国際専門雑誌の英語論文抄読を行い、仮説の立案から仮説の科学的な検証に至るまでの研究課程における研究方法論について学修する。
  • 「病理病態検査技術論」は、消化器癌や乳癌等における癌の分子病理細胞診断に必要な技術と知識を深め、細胞接着因子の発現と上皮間葉転換による癌の浸潤、転移、悪性度に関する分子機構の解析について学修する。
  • 「神経生理機能検査技術論」は、神経変性疾患における活性酸素の役割や天然化学物質の生体内情報伝達機構への影響とその作用機序について学修する。
  • 「病原因子解析検査技術論」は、細菌感染症に対して抗菌薬を用いない全く新しい治療法の開発に繋げるための宿主-病原微生物相互作用研究やⅢ型分泌機構研究について学修する。
  • 「遺伝子検査技術論」は、遺伝子検査技術、遺伝学の基礎知識を更に深め、効率的な遺伝子検査の開発や遺伝子情報に関する情報リテラシーについて学修する。
  • 「臨床検査学特別研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」は、開講は通年、1年次はⅠ、2年次はⅡ、3年次はⅢを配置し、それぞれ研究過程並びに博士論文作成過程の進度別に明示した3段階の到達水準を達成して進む順序性を設定する。満たない場合は、学修期間は4年、5年と延長する研究指導体制とする。
  • 専門的な研究を深化させるための「学術セミナー」を各年次に実施する。「学術セミナー」では、院生が特別研究や博士論文作成過程での課題を発表し、院生間並びに教員と院生間において相互に討論を重ね、多様な観点からの専門的な研究並びに学際的な観点からの研究の深化を図ることを目的とする。また、特色として、専門分野における豊かな学識を有する者を招聘しグローバルな視点から、教育・研究への動機づけが得られる教育研修を企画し、多様な観点から専門的な研究指導と学際的な研究指導が受けられる体制とする。

修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)


修了要件となる単位を修得するとともに、必要な研究指導を計画的に受けた上で、主論文(1編)を英文で作成し、査読制度のある国際又は全国学会誌に投稿、査読を経て単著又は共著筆頭の原著として発表する(印刷中の論文については、その旨記入し、アクセプトされたことが分かる証明書を添付する)。なお、主論文に関連する副論文(申請者が筆頭著者・共著者に入っている論文)の添付が望ましい。論文審査及び最終試験に合格し、下記の条件をすべて満たす者に臨床検査学の博士学位を授与する。

  • 臨床検査学領域における問題を発見し、解決に導く能力を有し、自ら研究仮説の立案、研究の遂行、仮説の実証ができること
  • 自らの研究について、社会への説明能力があり、国際又は全国学会誌に研究成果を発表できること

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