香川県立保健医療大学

卒業生の今

卒業生の今
「誰からも愛され、信頼される」保健医療のプロフェッショナルを目指し、将来のビジョンをしっかり見据えて本学を巣立った先輩たち!
そんな先輩たちからのメッセージをご紹介します。
宮武 朱音
宮武 朱音 さん
保健師 [ 坂出市かいご課地域包括支援センター ]
2019年度 保健医療学部 看護学科 卒業

地域住民のかたの健康を守る保健師の仕事にやりがいを感じています。

1.志望動機
私は小学校の職場体験で医療職に興味を持ったことや、患者さんとより密接に関わる看護師の仕事を知ったことがきっかけで、看護師を目指すようになりました。オープンキャンパスに参加し、施設の設備が整っていることや、県内の施設で臨地実習が行えることに魅力を感じ、香川県立保健医療大学を志望しました。大学1年生の実習で、保健師が地域住民のかたへ健康教育を行っているのを見て、健康なかたへ予防的に関わることができる「保健師」という職業に魅力を感じ、保健師として働きたいと思うようになりました。

2.学生生活
大学の授業は専門的な授業が多く、内容も膨大であるため、定期試験の勉強やレポート、実習、卒業研究と多忙な毎日を送っていました。多忙な中でも試験や実習、卒業研究後に打ち上げに行く時間はとても楽しく、充実した学生生活を送ることができました。また、大学生活を通して、同じ道を志す友人と出会うことができました。友人とは就職後の現在も遊びに行く仲であり、困った時は相談できる大切な存在です。

3.職場紹介
現在はかいご課の地域包括支援センターにて、保健師として地域住民のかたの健康に携わる仕事をしています。地域住民のかたへの関わりで悩むことも多くありますが、先輩保健師や他職種の職員に相談しながら、安心して仕事を行うことができています。地域住民のかたから「話を聞いてくれて良かったわ。」「ありがとう。」などと言葉をもらえたときや、健康教室で参加者が笑顔で体操に取り組まれている姿を見たときにやりがいを感じます。仕事を通して住民の方から学ぶことも多いので、学んでいく姿勢を忘れずに、地域住民のかたが、住み慣れた地域で安心してその人らしい生活を継続していけるよう、日々の業務に取り組んでいきたいと思います。

早川 沙樹
早川 沙樹 さん
臨床検査技師 [ キナシ大林病院 ]
2021年度 保健医療学部 臨床検査学科 卒業

日々働いていく中で、それぞれのやりがいを見つけることのできる職業だと思います。

私は母が医療従事者であったこともあり、中学生のころから医療職に就きたいと考えていました。その中で、検査を通して患者さんのために貢献できる臨床検査技師を知り、地元に公立大学があったことから、香川県立保健医療大学を受験しました。また、少人数で先生に質問がしやすく、充実した設備のなかで実習を行えること、国家試験の合格率も高かったことも志望理由の1つでした。
実際に入学して、1年次は教養科目の勉強とともに解剖学などの専門科目の覚えることの多さに驚きましたが、看護学科と合同の授業も多く、これから医療職に就くという将来に高揚していました。さらに2年次からは実習科目が多くなり、3年次には病院実習と勉強とレポートに追われた日々でした。そのような中でも、毎日ほとんどの時間を一緒に過ごした同期の存在は大きく、今でもお互いの仕事の話について連絡を取るなど、かけがえのない仲間を作ることができました。
現在は、細菌検査を中心に検体検査の業務に携わっています。臨床検査技師が担当する検査業務は、生理検査や病理検査などいくつかの分野に分けられます。私は大学時代に「この分野をしたい、興味がある」というものが特になかったので、病院見学の際にいろいろな検査に携われると聞き当院に就職したいと思いました。細菌検査室で働くようになったきっかけは偶然でしたが、細菌検査に携わるようになってから、医師・看護師・薬剤師の方とのカンファレンスに参加するようになりました。検査技師の立場から分かることを先生に問いかけ、役に立っているのではないかと思う時にはとてもやりがいを感じ、今は細菌検査に魅力を感じています。大学時代でどの道に進みたいか分かっていなくても働きながらやりがいを見つけられる素敵な職業だと思います。直接患者さんと関わることは少ないですが、一人ひとり違う検体でカルテから得られる情報をもとに先生がどのような理由で培養検査を依頼したかを考え、患者さんのための医療の一端に貢献できる臨床検査技師になりたいと思っています。

横井 麻衣子
横井 麻衣子 さん
看護師 [ 香川県立中央病院看護部 教育企画室 ]
2008年度 保健医療学部 看護学科卒業(2009年3月卒業) 2023年度 保健医療学科研究科 看護学専攻修了(2024年3月修了)

「研究について学びたい!」

「研究について学びたい」と漠然とした目標を掲げ、大学院に進学しました。私にとっては久方ぶりの学生生活であり、家庭・仕事との両立が行えるか不安もありました。私の中で授業=講義というイメージでしたが、大学院での授業は課題に対してのグループディスカッションや自分の発表資料に対しての討議が中心でした。最初は戸惑いましたが、経験や職場の違う同期とのディスカッションは、自分の考え方の偏りを知り、新しい捉え方を発見するとても実りのある時間となりました。また研究では、物事を論理的に説明する・看護の現象を言語化していく難しさを痛感しながらも、担当教員の温かく粘り強い支援に支えられ修士論文を完成させることができました。
大学卒業後より県立病院で看護師として働いています。現在は教育企画室という部署で、病院全体の教育に関する研修の企画・運営や看護学生への実習の支援を行っています。臨床現場から一歩離れた立ち位置で現場をみるようになり、大学院で学んだ研究の知見と看護実践の動向を把握し、物事を批判的に検討する能力がより求められるようになりました。これからは自己の成長とエビデンスに基づく看護実践のために、現場の疑問を研究の視点から切り込み、業務改善ではなく看護研究につなげられるように取り組んでいきたいと思っています。

中川 準也
中川 準也 さん
品質保証職 [ テルモ株式会社 ]
2021年度 保健医療学部 臨床検査学科 卒業 2023年度 大学院 保健医療学研究科 臨床検査学専攻 (病因解析検査学領域)修了

学んだ知識を活かして世界中の医療に貢献する

私は、医療福祉に貢献したいと思い、香川県立保健医療大学への進学を決意しました。

大学で4年間の学部生活の最初の2年は臨床検査技師に必要な基礎知識を学び、3年生では実際の病院での実習や臨地実習を経験しました。そして4年生では卒業研究と臨床検査技師の国家試験に備えました。香川県立保健医療大学は少人数であり、先生方との密接な関わりがあり、質問もしやすい環境でした。同期との親密な関係も築け、有意義な大学生活を送ることができました。社会に出ても、同期とは継続的に連絡を取り合っています。

大学と専門学校の大きな違いは、研究に参加できる点だと考えます。私は微生物学に関する深い理解を深めたいという意欲から、大学卒業後にすぐに大学院へ進学しました。大学院では専門的な研究に取り組むだけでなく、学会や先生との議論、学内での発表、後輩の指導など多彩な経験を積むことができました。大学院を通じて、自立した思考力や自らの考えを表現する力を身につけました。

卒業後、私は医療機器メーカーであるテルモ株式会社に就職しました。医療機器の分野で、大学院で培った研究経験と臨床検査技師としての医療知識の両方を活かしたいと考えたからです。また、テルモはグローバルな企業であり、国内だけでなく世界中の医療に貢献できるという点も魅力でした。現在は手術で使用される医療機器の品質保証に携わり、製品の解析や各部署との連携を通じて、患者さんと医療従事者が安全で高品質な医療機器を使用できるように努めています。仕事の中でも、研究で培った思考力や、医療従事者としての目線から考えるところが役に立っています。

大学生活は、新たな知識や興味深い経験が待っています。さらに大学院では、大学で興味を持った研究をすることができ、大学では得られない更なる経験があります。

香川県立保健医療大学での生活は、先生や友人との関わりも豊かで、自分自身も成長する絶好の場所だと思います。これから医療従事者を目指す皆さんも、自分の興味や夢に向かって、努力を惜しまず進んでください。そうすれば、未来はきっと素晴らしいものになるはずです。

星田 恵
星田 恵 さん
看護師兼助産師 [ 高松赤十字病院 ]
2020年度 保健医療学部 看護学科卒業(2021年3月卒業) 2021年度 助産学専攻科卒業(2022年3月卒業)

お母さんが我が子を見つめて微笑む姿を見るとやりがいを感じます。

私は小学生のときに父を亡くしたことをきっかけに医療職を目指すようになりました。高校生になり、進路を本格的に考えているときに香川県立保健医療大学のオープンキャンパスに参加しました。自然豊かで広々としたキャンパスはとても落ち着きがあり、「ここで学びたい。」と思いました。また、この頃の私は看護師・保健師・助産師のどの職業に就きたいか定まっていなかったので、入学後に選択可能な香川県立保健医療大学を志望しました。
入学後、大学の授業や実習を経験していく中で、お母さんと赤ちゃんに関わったときの感動と楽しさが忘れられず、助産師になることを決めました。助産学専攻科での実習や課題は想像以上に厳しいものでしたが、熱心な先生方に導いていただき、同じ夢を追いかける同期に支えてもらいながら乗り越えることができました。今振り返ると、本当に頑張って良かったと思います。
現在は、高松赤十字病院産科病棟で看護師兼助産師として勤務しています。地元の香川県高松市の医療に貢献したいという思いや、教育体制が整っていることから高松赤十字病院に入職しました。当院の産科病棟は地域周産期母子医療センターとして、正常分娩からハイリスク分娩まで幅広く受け入れています。医師や助産師など、スタッフ全員でお母さんが無事に元気な赤ちゃんに出会えるように支えています。お母さんが初めて我が子を抱くとき、喜びや感動、愛おしさなど様々な感情が入り混じった表情をします。私はその姿を見ると、助産師としてお母さんに関われて良かったとやりがいを実感します。

田中 慎一
田中 慎一 さん
大学教員 [ 川崎医療福祉大学 ]
2021年度 大学院保健医療学研究科博士後期課程 臨床検査学専攻 修了

大学教員になった今

私は他大学を卒業後、国立病院機構に就職し、臨床検査技師として8年間勤務しておりました。臨床現場での勤務は多忙でしたが、患者さまの存在を身近に感じられる責任感とやり甲斐のあるものでした。そのような日常業務をする中で、臨床検査学、特に病理学に関する様々な疑問や興味を持ち、解明したいという研究意欲が湧いてきました。しかし、この探求心を解決する知識や技量が当時の私には不足していました。そこで一念発起し、社会人大学院生として香川県立保健医療大学大学院の博士後期課程に進学することを決意しました。
臨床勤務と大学院の両立は容易ではありませんでした。勤務時間外に何度も実験を行いましたが、結果が予想通りにいかないことも多々ありました。それでも、その都度教授や臨床医と議論を交わし、結果が出るたびに一喜一憂しながら3年間を過ごしました。この経験を通じて、研究者に必要な「独創性・創造性・論理的思考力」を身につけることができたと考えています。
博士後期課程の在籍中に、現職の川崎医療福祉大学から大学教員への誘いを受け、現在は臨床検査技師を育成する立場にあります。大学教員になった今、心に思っていることは、学術研究への参入にハードルがないこと、一人だけでやる必要がないこと、自ら一歩踏み出すことでサポートしてくれる人が現れ、学術研究できる環境が得られることを知ってもらいたい。そして、香川県立保健医療大学大学院には師事できる先生が多くいらっしゃいます。研究意欲が少しでもある方にはぜひ入学して道を切り拓いてほしいと思います。
私は大学院に進学することで多くの知識と研究技術を学ぶことができました。まだまだ未熟な研究者ですが、現在も分子病理学および細胞診断学の研究に携われていることを誇りに思っています。今後は私が経験してきたことを学生に伝え、還元し、微力ながら医療の発展に貢献できるよう努めていきたいと考えています。

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